どぶろくの作り方で度数は決まる!おすすめ銘柄7選と美味しく飲むコツを紹介

お米の甘みとつぶつぶした食感が楽しめる「どぶろく」。最近ではお洒落なボトルのものも増え、注目を集めています。実は作り方によってアルコール度数や味わいが大きく変わるお酒です。まずはどぶろくの基本的な特徴と、度数が決まる仕組みについて、分かりやすく解説します。

目次

どぶろくの作り方と度数は「発酵の進み方」で味が決まる

どぶろくは濾さずに仕上げる白く濁ったお酒

どぶろくの最大の特徴は、蒸したお米、米麹、水を原料として発酵させた後、一度も「濾す(こす)」工程を経ない点にあります。一般的な日本酒は、発酵が終わった「もろみ」を搾って液体と酒粕に分けますが、どぶろくはその分ける作業を行いません。そのため、お米の粒や麹がそのまま残っており、白く濁った見た目と独特のトロりとした食感を楽しむことができます。

この「濾さない」という作り方により、お米本来の旨みや栄養素がまるごと瓶の中に閉じ込められています。見た目が似ている「にごり酒」がありますが、にごり酒は荒い網などで一度濾しているため、酒税法上は「清酒」に分類されます。一方で、全く濾さないどぶろくは、多くの場合「その他の醸造酒」という分類になります。

お米の粒をしっかり感じられることから、飲むというよりは「食べる」感覚に近いお酒とも言われます。お米の甘い香りと、発酵によって生まれる自然な酸味、そして微炭酸のようなシュワシュワ感が一体となった味わいは、どぶろくならではの魅力です。

度数は低めから高めまで幅が広い

どぶろくのアルコール度数は、実は銘柄によってかなり幅があります。市販されているものを見ると、ビールに近い5%前後のものから、一般的な日本酒と同程度の15%前後のものまで多岐にわたります。この度数の違いは、製造過程における「発酵の長さ」や、加水(水を加える)の有無によって決まります。

発酵を途中で止めてお米の甘みを強く残したものは、アルコール度数が低くなる傾向があります。一方で、お米の糖分をしっかりと分解させてアルコールに変えたものは、度数が高くなり、味わいも辛口に近づきます。また、水で薄めずに出荷される「原酒」タイプであれば、どっしりとしたアルコール感と濃厚な旨みが楽しめます。

このように度数の選択肢が広いため、自分のアルコール耐性やその日の気分に合わせて選べるのがどぶろくの面白いところです。初めての方は、まずはアルコール度数が低めのライトなものから試してみると、お米のジュースのような感覚で親しみやすいはずです。

甘口は低アルコール寄りになりやすい

どぶろくの味わいで「甘口」と感じるものは、その多くが低アルコール寄りの仕上がりになっています。これは、アルコールの元となる「お米の糖分」がどれだけ液体の中に残っているかが関係しています。発酵の初期段階では、お米のデンプンが糖に変わり、まだアルコールに変化しきっていないため、非常に甘くて度数が低い状態です。

この絶妙なタイミングで発酵を止めることで、デザートのような濃厚な甘みと、優しい飲み心地のどぶろくが出来上がります。甘口のどぶろくは、お米の自然な甘みが強いため、酸味とのバランスが取れているものが多く、ヨーグルトのような爽やかな印象を受けることもあります。

一方で、発酵を最後まで進めれば進めるほど、糖分が消費されてアルコール度数が上がり、甘みは抑えられていきます。もし「甘いどぶろくが好き」という場合は、ボトルのラベルを確認して、アルコール度数が一桁台のものを選ぶと、理想の甘みに出会える確率が高まります。

飲み方で印象が変わりやすい

どぶろくは、飲み方の工夫一つで全く異なる印象を与えてくれるお酒です。まずは瓶を振る前に、上澄みの透明な部分だけを飲んでみてください。お米のクリアな香りと上品な酸味が感じられ、非常に繊細な味わいを楽しめます。その後に瓶をゆっくりと優しく揺らして、底に沈んだお米の成分(澱)を混ぜ合わせることで、どぶろく本来の濃厚な旨みと食感が現れます。

また、温度帯による変化も非常に豊かです。キンキンに冷やした状態では、酸味が際立って清涼飲料のような爽快感がありますが、少し温度が上がって常温に近づくと、お米の膨らみのある甘みがより強調されます。夏場はロックで、冬場は少し温めて「温どぶ」にするなど、季節に合わせた楽しみ方ができるのも魅力です。

さらに、どぶろくをソーダや牛乳で割るという楽しみ方もあります。ソーダで割れば喉越しがさらに軽やかになり、牛乳で割ればまろやかさが加わってミルキーなカクテルのようになります。ストレート以外の選択肢が豊富にあるため、自分だけの最高の一杯を探求する楽しみがあります。

飲みやすいどぶろくおすすめ7本

日本全国には、伝統を守りながらも現代的な飲みやすさを追求したどぶろくがたくさんあります。ここでは、初心者の方でも手に取りやすい人気の7本をご紹介します。

黒松仙醸 どぶろく(仙醸)

長野県伊那市で造られる、どぶろくブームの先駆けともいえる一本です。クリーミーで濃厚な味わいながら、後口はスッキリとしています。

項目詳細内容
アルコール度数6%(製品により異なる)
特徴とろけるような口当たりと優しい甘み
公式サイト仙醸 公式オンラインショップ

國盛 純米どぶろく(中埜酒造)

お米の粒感を大切にした、昔ながらの製法で造られる本格派です。しっかりとした旨みがあり、飲み応えを求める方に最適です。

項目内容
アルコール度数14%
特徴お米の旨みを凝縮した厚みのある味わい
公式サイト中埜酒造 國盛 商品ページ

鶯印のどぶろく(山口酒造場)

福岡の「庭のうぐいす」で知られる蔵元が手掛けるどぶろくです。酸味が効いており、ヨーグルトのような爽やかな香りが特徴です。

項目内容
アルコール度数12%
特徴フルーティーな酸味と軽快な甘み
公式サイト山口酒造場 公式サイト

奥出雲 D-269(奥出雲酒造)

島根県奥出雲の自然豊かな環境で醸されるどぶろくです。非常にクリアで洗練された味わいがあり、洋食とも合わせやすい仕上がりです。

項目内容
アルコール度数10%
特徴透明感のある甘酸っぱさと綺麗な後味
公式サイト奥出雲酒造 公式サイト

天領 どぶろく(天領酒造)

飛騨の美味しい水とお米を使用した贅沢などぶろくです。甘みと酸味のバランスが良く、初めての人でも飲みやすい定番の一本です。

項目内容
アルコール度数10%
特徴まろやかでバランスの取れたスタンダードな味
公式サイト天領酒造 公式サイト

みちのく山形のどぶろく(酒田醗酵)

どぶろく特区第一号として知られる山形県酒田市の銘柄です。様々なバリエーションがあり、山形県産米の底力を感じさせる味わいです。

項目内容
アルコール度数8%など
特徴フレッシュで元気な発泡感があるタイプも人気
公式サイト酒田醗酵 公式サイト

御神水源どぶろく 神楽まいり(高千穂ムラたび)

宮崎県高千穂の美しい水から生まれたどぶろくです。低アルコールで非常に優しい口当たりが特徴で、ギフトにも喜ばれます。

項目内容
アルコール度数8%
特徴神秘的な水源の清らかさを感じる上品な甘口
公式サイト高千穂ムラたび 公式サイト

度数の目安と美味しく飲むコツを押さえる

一般的な度数は6〜15%前後が多い

どぶろくを選ぶ際にまずチェックしたいのがアルコール度数です。多くの市販品は6%から15%の範囲に収まっています。ビール感覚で楽しみたいなら一桁台の度数を選び、しっかりとした日本酒らしさを感じたいなら10%以上のものを選ぶのが一つの目安になります。

度数が高いものは、お米のエネルギーがしっかりとアルコールに変換されているため、甘さの中にも「キレ」が感じられます。一方で度数が低いものは、お米の甘みがそのまま液体のボリューム感として残っているため、よりマイルドな印象になります。その日の献立や自分の体調、お酒を飲む時間帯に合わせて度数を選び分けることで、どぶろくの楽しみ方は何倍にも広がります。

冷やすと甘酸っぱさがきれいに出やすい

どぶろくを最も美味しく味わうためのコツは、しっかりと冷やすことです。特に、発酵由来の「乳酸」のような爽やかな酸味があるタイプは、温度を下げることでその輪郭がハッキリとし、お米の甘みを引き締めてくれます。常温だと少し重たく感じてしまう濃厚などぶろくも、冷やすことで驚くほど軽やかに、洗練された味わいに変化します。

冷蔵庫の奥の方でゆっくりと冷やし、飲む直前に瓶を優しく逆さにして澱を混ぜ合わせます。この時、グラスも冷やしておくと、最後の一口まで温度が変わらずに楽しめます。また、大きな氷を浮かべてロックにするのもおすすめです。氷が少しずつ溶けることで、度数や甘さが和らぎ、さらりとした飲み心地に変わっていく過程を楽しむことができます。

発泡タイプは開栓と注ぎ方に注意する

どぶろくの中には、瓶の中で発酵が続いている「活きた」タイプがあり、心地よい炭酸ガスを含んでいるものがあります。このタイプを開ける際は、シャンパンのように一気に開けると中身が噴き出してしまう恐れがあります。キャップを少しだけ緩めてガスを逃がし、液面が上がってきたらまた閉める、という作業を何度か繰り返して、ゆっくりと開栓するのが鉄則です。

また、注ぐ際も泡立ちやすいため、グラスを少し傾けて優しく注ぐのが美味しく飲むポイントです。炭酸が含まれているどぶろくは、特にお米の粒が元気に踊るような食感があり、新鮮な感動を与えてくれます。開栓に手間がかかる分、その後に待っているフレッシュな味わいは格別です。必ず「開栓注意」の表示があるか確認してから、丁寧に扱ってあげてください。

料理は塩気や発酵食品と合わせやすい

どぶろくは、実はおつまみとのペアリングが非常に楽しいお酒です。お米の甘みが強いため、対照的な「塩気」のある料理や、同じ発酵仲間である「味噌」「チーズ」「漬物」などと抜群に合います。例えば、いぶりがっことクリームチーズ、あるいは塩麹で漬けたお肉のソテーなどは、どぶろくのコクを一層引き立ててくれます。

意外なところでは、スパイシーなエスニック料理や韓国料理とも好相性です。どぶろくのとろりとした甘みが辛さを和らげ、お米の旨みがスパイスの複雑な香りと溶け合います。食事と一緒に楽しむことで、どぶろくは単なる「甘いお酒」という枠を超えて、食卓のメインを張れる存在になります。ぜひ、冷蔵庫にある身近な食材との組み合わせを試してみてください。

どぶろくの作り方と度数のポイントまとめ

どぶろくは、濾さずに造るというシンプルながら奥深い製法によって、お米の魅力を最大限に引き出したお酒です。度数が発酵の進み具合によって決まるという仕組みを知ると、お酒選びがもっと楽しくなります。甘くて飲みやすい低アルコールタイプから、どっしりと力強い高アルコールタイプまで、その多様性は現代の日本酒文化の中でも非常にユニークな立ち位置にあります。

まずは自分の好みの度数を見つけ、適切な温度管理と開栓方法を守って、そのフレッシュな味わいを体験してみてください。今回ご紹介したおすすめの銘柄や飲み方のコツを参考に、お米の粒が口の中で弾ける「幸せな一杯」をぜひ堪能していただければ幸いです。どぶろくを知ることは、日本のお米の美味しさを再発見することでもあります。今夜はゆっくりと、白く輝くどぶろくで乾杯してみませんか。

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この記事を書いた人

日本酒がとにかく大好きで、気づけばラベルを見るだけでワクワクしてしまいます。蔵ごとの個性や、米・酵母・麹の選び方で香りや余韻がどう変わるのかなど酒造りの工程を調べるのが大好きです。華やかな香りの大吟醸から、食事が進む純米酒、世界のワインまで、「今日はどのお酒を飲もう」と毎日の選ぶヒントになる情報を発信していきます。

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